原価管理の難しさ

中小企業で原価管理が進まない理由には、原価管理の難しさにあるのではないかと考えています。


一つ目は、原価計算の方法が複雑であること。工程別原価計算、仕掛を加味した総合原価計算、機械装置の減価償却費など、精度を上げようとすると管理も計算も複雑になります。


二つ目は、生産形態で計算方法が異なること。受注生産、見込み生産、多品種少量、少品種大量、それぞれに向いている方法、向いていない方法があります。


三つ目は、生産管理と会計の両方の知識が必要なこと。材料の消費数、製品の出来高、仕損など、どうやって情報を集めるのかを考える必要があります。製造間接費の配賦基準も同等です。


しかしながら、最初は全部を盛り込む必要はありません。できるところから着手すればよいのです。